リューズとチューブのネジ山が摩耗していた際、その理由が「使用されている方が毎日のようにリューズロックを解除して時刻合わせやゼンマイ巻き上げを手巻きで行っていた。」という場合、なぜそんなに頻繁にリューズロックを解除して操作する必要があったのか?という点が一番の問題となります。
理由としては
1.精度誤差が気になり、毎日のように時刻合わせをしていた。
2.頻繁に停止したり、または精度が安定しないのを“巻き上げ不足”と判断し、ゼンマイの手巻き操作を頻繁に行っていた。
という事が考えられます。
1.精度誤差が気になり、毎日のように時刻合わせをしていた。
2.頻繁に停止したり、または精度が安定しないのを“巻き上げ不足”と判断し、ゼンマイの手巻き操作を頻繁に行っていた。
という事が考えられます。
お客様へ問診し、1の原因であった場合は、 “機械式時計は原理的に振り子時計の発展型”である事などをお伝えし、同型の時計との平均値などと照らし合わせて問題無い場合は、ネジ山保護のためにも今後はリューズ操作を極力控える等の措置をお伝えします。
2の理由であった場合は様々な問題があります。
近年、日差が大きくなったり、頻繁に停止するなどの症状が出て、その旨を購入店に申し出ると、開口一番「ゼンマイの巻き上げ不足が考えられますので、手巻きを数十回行って、ゼンマイ巻き上げを補ってください」と言われることも多いそうです。
近年、日差が大きくなったり、頻繁に停止するなどの症状が出て、その旨を購入店に申し出ると、開口一番「ゼンマイの巻き上げ不足が考えられますので、手巻きを数十回行って、ゼンマイ巻き上げを補ってください」と言われることも多いそうです。
しかし、使用状況や時計の内部の状態を把握せずに、この一言で片づけるのは、時計にとって大変危険なのです。
この問題をここで詳細に語ろうとすると、見積もりの流れから外れますし、以前から別記事にして取り上げたいと思っているほど巷に氾濫している誤った情報ですので、ここでは省略します。
これは近々必ず記事にしますのでご期待ください。
これは近々必ず記事にしますのでご期待ください。
頻繁に手巻きを行っていた状況で最も問題となるのは、“根本的に自動巻き機構や歯車等の動作が不安定なため、停止や精度不良といった問題を引き起こしており、そのため手巻きで常にゼンマイをフルパワーにして半ば無理矢理に動作させていた」という場合です。
実は、最初の問い合わせがあった時点からこの理由を疑っておりました。