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Channel: 時計修理工房(有)友輝の修理記録
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重症エクスプローラーⅠ/その7

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そんな経緯がありまして、何とか当社での修復を試みることと相成りました。

このプレートは通常在庫しておらず、発注しても入荷時期の予測が出来ないうえに、たとえ入荷しても非常に高価な事が予想されるので、修復で対応する事にいたしました。

ここで重要なのは、作業に取り掛かる前に、お客様へ上記の現状を説明し、さらに「本来はメーカーでプレート交換が必要となる事例です。修復したとしても元の強度は確保しにくいので、今後は定期オーバーホールを欠かさず、オイル切れの状態では絶対に使用しない事、この部分に負担のかかる手巻きは極力控える事が重要です」と伝えておくことです。

そうでないと、また同じような故障が起きてしまうのです。
起きた不具合を修復するだけでなく、不具合が発生した原因を的確に把握し、修理後はその予防に努めていただくようにお伝えする、というのも修理技術のひとつとして重要であると考えております。

具体的な作業の第一歩としては、摩耗してしまった軸部分を2枚目の画像のようにきれいに削り取ってしまいます。
もうこれで後戻りは出来ません!



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