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Channel: 時計修理工房(有)友輝の修理記録
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重症エクスプローラーⅠ/その6

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当社の前に日本ロレックスへ見積もり依頼したところ、「文字盤と針を交換しない限りオーバーホール受付は不可能」という回答があったそうです。

高価な部品である文字盤と針の交換代金が加算されて、想定以上の金額となった事もありますが、それ以上に持ち主さんは記念の品である、このエクスプローラー気諒源廚反砲交換されて、まるで別の時計のようになってしまう事を避けたかったのだそうです。

新たに交換される文字盤は、細かな部分ではありますが、一部のデザインが変更されているのと、夜光塗料の成分(色)が変化しているために、見た目の第一印象が変わってしまうのは避けられません。

現在、日本ロレックスでは製造から35年以上経過した時計は、かなりのものがオーバーホール受付不可、1980~1990年代のものでも文字盤に経年劣化の形跡が現れていると、文字盤と針交換まで行わないとオーバーホール受付不可、という対応となる事が多いそうです。

メーカーとして、大変不誠実な対応にも思えますが、やはりそれなりの理由があるのでしょう。
その理由については推測の域を出ないのと、長くなりますので別の機会に述べたいと思います。

ここで問題となるのは、日本ロレックスが一部の公認店以外には部品を販売しない為に、高価なプレートの入手は通常不可能なため、今回のように文字盤と針を交換したくないお客様にとっては「日本ロレックス以外に修理を依頼するお店/会社の選択の余地が無く、時計として動作させるには、不本意ながら文字盤と針を交換するしかない」事態となってしまう事なのです。



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