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Channel: 時計修理工房(有)友輝の修理記録
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見積CMWへの挑戦

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記事にするとかなりの長文になりましたが、ここまでの内容をほとんどの場合、お問い合わせいただいてからその日のうち(24時間以内)に、判断してお客様に伝えます。

現物をお預かり/拝見する前の問い合わせの段階で、時計の画像を添付してもらったり、過去の修理履歴を詳細に知らせてもらうなど、はっきり言ってお客様にとってはかなり面倒なのですが、このような手順を踏むことにより、開口一番「現物を見ないと分かりません」やお客様の顔色や懐具合をうかがったうえで「これくらい高めに言っておけば赤字になる事もないし、このお客様なら少々高めに言っておいたところで依頼してくれるだろう」といった大雑把で不誠実な見積もりをしないで済むのです。

現物を拝見する前の段階で、ここまで詳細な情報を要求する時計修理店は無いと思います。

「現物を見てみないと分かりませんので、とりあえず店舗まで足を運んでもらってから正式なお見積もりをいたします」という時計修理店が多いのですが、それだとお客様が貴重なお時間と交通費等をかけて、結局無駄足となる事も多いのです。

宅配便の場合でも、当社と同じように配送パックを用意している時計店も多いのですが、依頼方法を見ますと、多くは無条件で配送パックを発送しているようです。
この場合、「無料だから」と気軽に注文し、その挙句に「送ってこない」例がかなりの数発生します。(大多数の良識ある方々からすると信じがたい事だとは思いますが・・)

また、お客様が自覚していないコピー品であったり、水入り等が酷くて修理不可能、もしくは費用をかけて修理する事は決しておすすめ出来ない品物も着払いで送られてくる事になります。

事前におおよその金額や修理方針が判明していれば、こういった手間や無駄を省くことが出来るので、当社も作業に費やす時間を増やすことが出来、最終的には費用や納期の面でお客様にとって利益につながると考えております。

当社のような極めて少人数での経営の場合、この面倒な事前相談方式を採用せずに、「とりあえずどんな時計でも修理受付してしまう」ような方針ですと、時計の状態にかかわらず料金を平均化する必要が生じ、時計の状態も良好で、本来ならばもっとも手間も費用もかからないという、「最も歓迎すべきお客様」に、無駄になってしまった配送料やコスト、追加作業の工賃や部品代を上乗せしなければならないのです。

お客様からも「時計の修理においてどんな事が一番難しいのですか?」という質問をいただく事が多いのですが、即答で「見積りですね」と答えます。

質問される方はクロノグラフ等の複雑時計の修理などを想定してると思うので、とても意外に思われるようですが。

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