販売前の商品を整備するときに限らず、直接お客様から修理品を預かった場合でも、切れていなければゼンマイは交換しない、という修理店も多いのは確かです。
まだ使えるゼンマイを交換するのは、無駄な部品代を転嫁することになる、という考えも勿論間違っていないのですが、当社では原則4年以上経過したゼンマイは交換することにしています。
一番の理由としては、ゼンマイの寿命予測は難しいため、ゼンマイ交換していない場合、オーバーホール直後に切れてしまう事もあり得ます。
そうなった場合は完全に停止するわけですから、オーバーホール/販売直後だったりしますと、当然ながらお客様の側からすれば「え、嘘でしょ」と思ってしまうのは当然ともいえます。
上手に仕入れれば、ゼンマイの価格って大したものではありませんから、こういったトラブルを防ぐために、当社の場合はゼンマイの供給に難が無い場合は、オーバーホールの際に必ずゼンマイ交換するようにしております
さらにゼンマイが切れた際の反動で、内部の歯車を損傷させる事もあります。
ロレックスの場合は、結構高価な歯車もありますから、こういった可能性を少しでも低くする、という意味合いがあります。
ロレックスの場合は、結構高価な歯車もありますから、こういった可能性を少しでも低くする、という意味合いがあります。
画像は自動巻き時計のゼンマイです。
音楽記号の「ト音記号」にそっくりなのは、ゼンマイがほどけてきてパワーが弱くなった際にも、最後まで巻いた直後に近い動力伝達を行うためであり、必然性があっての形状なのです。
音楽記号の「ト音記号」にそっくりなのは、ゼンマイがほどけてきてパワーが弱くなった際にも、最後まで巻いた直後に近い動力伝達を行うためであり、必然性があっての形状なのです。