これから、10年間使用して2分/日の遅れが出たシーマスター300・オートマチック2255.80を取り上げますが、今回は別の切り口から、という事で、最初から修理メニューとお客様に請求させていただいた金額を公開いたします。
オーバーホール ¥21,000
パッキン交換 ¥525
ゼンマイ交換 ¥2,100
ローターベアリング交換 ¥4,200
4番歯車交換 ¥1,575
合計 ¥29,400
パッキン交換 ¥525
ゼンマイ交換 ¥2,100
ローターベアリング交換 ¥4,200
4番歯車交換 ¥1,575
合計 ¥29,400
オーバーホール以外にも4点の部品交換を行っておりますが、実はこの4点の部品交換を行わなくとも、通常の使用状況で1年やそこいらは大きな問題無く稼働させる事が可能です。
あくまで仮定での話ですが、弊社が中古時計販売店から販売前の商品として、このシーマスターの納品前整備を依頼されたとしましょう。
その場合「販売価格-(仕入れ価格+整備費用)=利益」となる事から、よろしくない依頼主であるとしますと“出来る限り部品交換はせずに整備費用を抑えてほしい”との要望が通達される事も考えられます。
仮に言われるがままに部品交換を省略した場合、長い目で見て時計にはどのような影響があるか、個別の部品ごとに、その悪影響についてこれから詳しく紹介してゆきたいと思います。