~2000年頃までに製造されたロレックス、特にステンレス/18Kのコンビモデルの場合、このようにリューズが腐食と摩耗によってねじ込みが不可能となる事態が数多く発生します。
ねじ込みが完全に行えなくなる前でも密閉/防水機能が低下してゆきますので、徐々に汗を含む湿気などが内部に混入し、オイルの蒸発や変質を引き起こして部品の摩耗を進行させ、更には広範囲のサビの発生につながります。
これは、2000年頃までのリューズが、真鍮の下地に18Kを被せてある構造の為に腐食が発生するものと思われます。
異種金属が接触していて導電性の液に浸された場合、電位が低い金属が+、電位が高い金属が-となり、局部電池を構成して+側の金属がイオン化し腐食します。
リューズの場合、導電性の液が汗や湿気、腐食しにくい18Kがマイナス側、腐食しやすい真鍮が+側となります。
画像では、真鍮が腐食し変質した結果である緑青が、雄ネジの切ってあるチューブ側へ付着している事が確認できます。
湿度の低い欧米ではあまり問題にならなかった事と、製造コスト+工作加工上の問題から長らくこの製法でリューズが製造されてきたものと思われますが、近年新しい製法のリューズに切り替わり、耐腐食性が大幅に向上し、リューズ交換の比率が以前と比べて大幅に下がっております。
ただ、この新型リューズは現在大変高価な金額で流通しており、入荷も不安定なため、当社では“ある方法”を採用する事によって、およそ半額の費用でこの問題を解消しております。
その具体的な方法について、ここでは記述を控えさせていただきますが、お客様へは機能面以外でわずかに存在するデメリットまでも全て包み隠さずにお伝えし、完全にご了解いただいたうえで、大変にご満足頂いている事はここに記しておきます。