Ref.16570/16710のエクスプローラー兇GMTマスターは短針が単独で稼働し、GMTマスターでは標準時が異なる2地点間の時刻表示が容易に行えます。
この機構は文字盤の下に組み込まれており、裏蓋を開封しただけではお目にかかる事はできません。
1枚目の画像は針と文字盤を外した状態です。
これでも12時間針の動作を制御するシステムには到達できず、4本のネジを緩めて2枚目の画像のようにメカニズムを覆うカバーを外さないといけません。
このメカニズムカバーを固定している4本のネジは焼き入れによって青色になっており、他のネジと混同しない工夫がされています。
ネジの製造工程は増えますが、組立/分解の際の効率およびネジを間違うミスの撲滅を追求した結果、焼き入れを施したものと推測しました。
焼き入れによって靱性を増し、表面酸化膜を形成させてサビを防止するという目的もあるのかもしれませんが、このネジはさほど締め付けトルクがかかっていないので、「他のネジと視覚的に区別する」意味合いが強いような気がいたします。