この重症サブマリーナの事例を振り返ってみると、やはりメールでのお問い合わせ/概算見積の段階で、思い切って高額になる可能性も示唆しておいたことが功を奏したと言えるでしょう。
可能性として低いものの、現物も見ていない段階で、念のため高額となる概算見積りを提示した結果、他社へ依頼されたらどうしよう?という不安は必ずついて回るものです。
お客様の心理として、実際に時計を預けた後は思わぬ高額になったとしてもキャンセルに踏み切りにくい、といった感情が働きます。
その感情に甘えて、後から部品代が加算され、結果として概算見積よりも高額となる事は出来る限り避けたいと思っております。
後から高額になるというのは、やはり信用を落としますし、作業をする方としては必要な部品代を転嫁しにくいため、「何とか部品交換無しで済ませよう」という心理が生まれます。
その結果、中途半端に費用がかかってしまうものの、結局保証期間を少し過ぎて不具合が発生し「保証期間は過ぎておりますので」という、お客様にとって最悪のパターンとなるのです。
業界の恥ずべき事実ではありますが、このような事態となってから、当社に相談される例が後を絶たないので、思い切ってここで述べさせてもらいました。
業界の恥ずべき事実ではありますが、このような事態となってから、当社に相談される例が後を絶たないので、思い切ってここで述べさせてもらいました。
それでも完全分解した結果、これまでの経験でも想定外となる部品交換が必要となり、最初にお伝えした概算見積よりも高額となる事が0%に出来ないのが嘘偽らざる真実です。
その場合、ダメージを被っている部品の顕微鏡画像や、そこまでの状況に至った原因の推測を詳しくお伝えする事で、出来る限りお客様のご理解を得るようにする事が大事であると思っております。